2015年3月12日 定植の方法 の続きです
定植 及びお盆過ぎ品種のピンチが終了し
活着した苗が圃場の肥料分を吸い上げ元気に成長するようになってきたら
次の作業 「ネット上げ」をします。
圃場の準備の段階で畝立て・マルチ張りをした直ぐ後に
フラワーネット及び支柱の設置をしていますが
この時のフラワーネットは以下のような役割があります。
・風によりマルチが舞い上げるのを防ぐ
・風によりマルチがバタつき、定植直後の苗にマルチが被さるのを防ぐ
・風によりマルチがバタつき、定植直後の苗が抜けるのを防ぐ
・定植時の苗を差し込む穴を開けるガイド
苗が成長し20㎝くらいになると根も十分に張り、
マルチがバタついたくらいでは抜けることもなくなり、
マルチがバタついたくらいでは抜けることもなくなり、
葉も大きくなっているため、
苗自体がマルチを抑える役目をするようになります。
苗自体がマルチを抑える役目をするようになります。
草丈の伸長に伴い風の影響等で菊の倒伏の恐れが出てくるので、
フラワーネットの本来の目的である茎の曲がり防止のため、
菊を支えるようにネットを適当な高さまで上げていく作業を始めます。
支柱は側面に小さい突起が縦に並んだ「イボ竹」と言うもの。
この突起のおかげでネットの高さが保持されます。
風の影響がなければ30㎝くらいの草丈からネット上げを始めても良いかと思いますが、
露地栽培の場合は安全を見て20㎝くらいからネットを上げ始めるのが良いでしょう。
ネットの高さは草丈の80%くらいを目安にすれば良いかと考えます。
頻度としては、成長著しい時は1週間に1回目安。
理想としては農薬散布の前日に行うと、
上から散布した時に通りの中ほどに農薬が回りやすいかと考えます。
出荷時のフラワーネットの位置
注意事項なのですが
ネット上げの初回だけは保護眼鏡をして作業してください。
1回目だけはネットがマルチに着いている所から上げるため、
小さい石などがネットに乗っている場合があり、
上げる時に弓を弾いたようになり石が飛んでくることがあるので、
目を保護するために保護眼鏡を着用し作業をしてください。茎が曲がるメカニズム
菊の茎は新葉の展開とともに旺盛に伸長していきます。
よって葉が十分に展開した部位では伸長が緩慢となります。
菊の茎の伸長は常に地面に対し垂直に伸長していくため、
茎の下の部分が傾いたとしても新しく伸長していく部分は、
下の傾きとは関係なく垂直に伸長していくため、曲がりが生じてしまいます。
フラワーネットは茎の傾きを抑制し、曲がりを最小限とするために設置します。