2015年1月20日火曜日

成長調整剤 3 ジベレリン

こんにちは
1月19日に引き続き、成長調整剤についての第3弾です。

ジベレリン協和液剤

 薬剤の効果としては、開花促進,草丈伸長促進となります。
 この内、私は草丈伸長促進の効果を期待し使っています。

 私が作付する品種のうちで最初の出荷となる品種が日輪です。
 日輪は一般的にハウス内で栽培され、4月上旬に定植し7月上旬に出荷、
東京の盆に合わせます。

 しかし私の作型は、露地栽培で5月初旬に定植し7月の中旬の出荷となります。
 この作型ですと定植から出荷時期までの成長期間が短いため、
採花時の草丈がギリギリかもう「一伸び欲しい」という感じになります。
 最上位等級の「秀」とするためには出荷時の丈が85cm必要となるのですが、
長さが少しでも足りないと一つ下の「優」以下になってしまいます。
 よって この「一伸び欲しい」を補うためにジベレリンを使っています。

使用時期:5月20日頃とその5月30日頃の2回散布。
使用濃度:50ppm(100倍希釈)

 日輪の定植時期は5月初旬ですが、
この頃は暖かくなってきたとはいえ最低気温は0℃近くなることもあり、
霜が降りることも度々あります。
 よって路地に定植する場合は5月の中旬くらいまではトンネルを掛けて
霜よけをする必要があります。
 トンネルを外す5月の20日頃になると、草丈もトンネルに着くくらいになっており、
成長の勢いもついてきています。

 この成長が盛んになってきたタイミングで、
ジベレリンを散布するのが効果的ではないかと考え、
5月20日頃1回目の散布をします。
 1回目の効果が切れるか切れないかというタイミングが10日後くらいと予測し、
2回目の散布を5月30日頃に行います。

 ジベレリンで草丈の伸長を促進するという事は、
薬剤が効いている間は徒長気味に伸長しているという事です。
 菊の理想的な草姿としては上部の節間が詰まっている方が望ましいため、
採花時期が近付いてきたときに草丈が足りそうもないからとジベレリンを散布すると、
草姿を崩してしまうことになります。
 よって、採花時の草丈に不安がある場合はなるべく早めにジベレリンを散布し、
草姿に影響が少ない部分を徒長気味にして、草姿のバランスをとる方が良いと考えます。

 逆に草丈が十分に確保できる品種や作型では、ジベレリンを散布する必要はありません。

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