2014年10月29日水曜日

防除計画の作成

今日は防除計画作りです。
防除計画を作るときに意識していることがあります。
基本パターンを作り、回していく
基本パターンは1ヶ月を5パターンに分けて、6日周期で薬剤散布する
ということです。

以下に示すものは、
菊で主に注意すべき病害虫に対する対策と、
薬剤を効果的に効かせるために注意すべき点です。

害虫
・オオタバコガ,ヨトウムシ等
 満月の日にBT剤を入れ、孵化したばかりの幼虫を叩く。
 満月の2回前(12日前)にフェニックスを入れ、老齢幼虫を退治しておく。
 また、満月以前に孵化した若齢幼虫も叩く。
 満月の次の回(6日後)に、スピノエース・ディアナSC・プレバソンのいずれかを入れる
・アブラムシ・アザミウマ
 上記チョウ目害虫対策に加え効果のある薬剤を毎回入れる。
・ハダニ
 上記チョウ目害虫対策の合間に2回組み込む。
 ①成虫に効果のある薬剤と バロック・テデオンのどちらかを混用
 ②卵・幼虫に効果のある薬剤
 の2グループに分け、各グループ1回ずつ入れる。

病気
・白サビ
 なるべく系統の違う薬剤を毎回入れる。
 薬剤による汚れが心配ない期間は、硫黄剤でローテーションする。
・斑点細菌病
 定植後にスターナを1ヶ月に1回程度入れる。

薬害対策として
 乳剤を2剤以上混用しない。
 乳剤はフロアブル・水和剤と混用する。
 展着剤は、乳剤やフロアブルを使うときは使用しない。
 (ただし、特定の用途がある場合は必要に応じ使用する。)
 乳剤以外でも薬害を起こしやすい薬剤と乳剤は混用しない。

といった内容を考慮して組み上げた基本ローテーションが以下のとおりです
 今年もほぼ同様のローテーションで散布し、病害虫による被害は最小限に抑え込めた感じです。

 圃場が露地であるため、害虫は圃場の外からも入ってきて食害が必ず発生します。
 しかし、1本目に食害されるのは仕方ないとして、
2本目・3本目に被害が広がらないよう抑えこむという事を重視しています。
 圃場を良く観察し、病害虫の発生を早く見つけて必要に応じて叩く、という話もよく聞きますが、
私の場合はなかなか目を配りきれないので(基本 ぐーたら ですから)、
定期的に防除をして病害虫の密度が高くならない内に抑えこむという方法をとっています。
 病害虫の密度が高くなってから抑えこむのは大変ですし、
かえって散布回数や量が多くなることもありますし、
高い薬剤を使わなければいけなくなることもありますので、
定期散布で常に密度を抑えておく方が、コスト的にもメリットがあると思います。

このローテーションを基に、散布日まで入れた予定表を作成し、
散布量の見込みを折込み集計すれば、年間で使用する量と金額の見込みを計算できます。

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