今日は一日 どんよりとした天気です
前回のローテーションの必要性を考慮した上で、
基本ローテーションを作成した考え方について述べてみたいと思います。
基本ローテーションは2月18日にUPした物です。
農薬散布の時に1剤ずつ分けて散布するのは大変なので、
複数の薬剤を混合して散布します。
混合するときに薬剤を決める上で、薬害を避けるために幾つかの注意点があります。
・乳剤を2剤以上混合しない
・乳剤以外でも薬害を起こしやすい物は乳剤と混合しない
・混合する薬剤の種類はなるべく少なくする。
・薬害を起こしやすい薬剤を使用するときは展着剤の使用を避ける。
等です。
次に組み合わせについてです。
基本的に1回の散布で混合するのは
殺虫剤・殺ダニ剤 で2種類
殺菌剤で1種類
合計3種類の薬剤の混合を基本と考えています。
全ての病害虫を防除することは難しいので、
主要病害虫に的を絞り組み合わせていきます。
害虫としては
・アブラムシ
・オオタバコガやヨトウ虫等チョウ目(鱗翅目)の幼虫
・アザミウマ
・ハダニ
病害としては
・白さび
・斑点細菌病
何事に於いても まず基準を作らないと始まらないので、
チョウ目の幼虫に注目して基準を作りたいと思います。
チョウ目の駆除において非常に有効であると言われるBT剤ですが、
孵化から1週間以内の若齢幼虫に対しては有効である反面
老齢幼虫には殆ど効果がないとのことなので、
BT剤のゼンターリを
チョウ目の産卵のピークといわれる満月の日に合わせ散布することとします。
満月は30日周期で巡ってくるため、1週間以内の防除体系を構築するため
6日×5パターン=30日 を1回のローテーションとする。
BT剤は老齢幼虫には殆ど効果が無いため、
あらかじめ老齢幼虫にも効果のある薬剤で退治しておく必要があります。
そこで比較的老齢幼虫にも効果があり、2週間ほど効果が持続するという
フェニックス顆粒水和剤を
満月の2回手前(12日前)で散布します。
満月の日に散布したBT剤で駆除できなかったモノを叩くため、
満月の次(6日後)に
プレバソン フロアブル または
ディアナSC フロアブル,スピノエース顆粒水和剤を散布します。
プレバソンはハモグリバエにも適用があり、
ディアナSC,スピノエースはハモグリバエ,アザミウマにも適用があります。
途中に1回、ジェイエースを入れます。
ジェイエースはオオタバコガの他にも
アブラムシ,アザミウマ,ハモグリバエに適用があります。
チョウ目は大体この位で殆ど駆除できると考えます。
アブラムシは適用のある薬剤をなるべく違う系統で毎回入れます。
アザミウマはアブラムシ等となるべく共通で使用できる薬剤で構成します。
殺ダニ剤は殺虫剤が1種類のところに組み込みます。
バロックやテデオンは雌の成虫に掛かると、産んだ卵がふ化しない特性があるため、
他のダニ剤と組み合わせて、月1回 使用し密度が高まるのを抑えるようにします。
殺菌剤は系統の違う薬剤を、薬害に注意しながら組み込みます。
以上を考慮しバランスを見ながら組み立てたものが
基本ローテーションとなります。
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