2015年3月15日日曜日

プロジェクト発表の動画

こんにちは

以前、菊栽培の改善に関するプロジェクト活動の発表をした時の動画をアップしました。

YouTube http://youtu.be/X_T3FtKlM6I

この映像は2013年10月9日に茨城県庁にて発表した時の物です。

2011年より変更した栽培方法に対し
諏訪農業改良普及センターの方々より
「プロジェクト活動コンクールで発表しましょう」
と声をかけていただき、発表することとなりました。

2012年2月8日
平成24年度 明日の長野県農業を担う若人のつどい
~青年農業者プロジェクト活動コンクール~
において
プロジェックト発表の部 園芸特産物部門
でエントリーし、最優秀賞(県知事賞)を頂き、

この部門の県代表として、

1013年10月9日
平成25年度関東ブロック農村青少年(4H)クラブ プロジェクト実績発表会
に 園芸特産物部門 で発表しました。

結果は、全国大会進出とはなりませんでした。

後から発表についての講評を聞かせていただいたのですが、

「プロジェックトとして改善した内容のボリュームが大きすぎ、
10分という発表の枠では無理があったのかもしれない。
 発表時間がもっと長ければ、結果は変わっていたかもしれない。」

とのことでした。

動画の中で、発表の後の質疑で
経費が10万円ほど上がっていると答えていますが、
再度検討してみたところ

通路へのマルチ敷などの無駄な作業を止めたことにより
1ヶ月ほどの作業時間が短縮されたため
早期の芽欠きなどの必要な作業が出来るようになり、
この時期に頼んでいた人に支払う費用が不要となり、
経費的には むしろ削減することができています。

この時期に以前と同様に人を頼むのであれば
作付け面積を拡大し収入金額を増やすことも可能です。

以下の画像は発表のスライドを抜粋したものです。
動画と照らし合わせて見ていただけると解りやすいのではないでしょうか。

2015年3月12日木曜日

定植の方法

こんにちは

露地菊の定植は5月に入った頃から始めます。

 しかし 5月の15日~20日頃に最後の霜が降りるため
この遅霜が過ぎる前に定植する場合は
定植したところにトンネルを掛けるなどして霜除けをする必要があります。

 以前はノ-ポリでトンネルを掛けていましたが、昼間の温度が上がりすぎるため
ベタ掛け資材でトンネルを掛ければ夜間の保温効果もあり、
通気性によって昼間の温度上昇も抑制することができます。


 お盆前の品種 千穂は5月中下旬に定植しても
ピンチなしで栽培すれば収穫時期までに十分な草丈が取れるため
遅霜の時期を避け定植すれば霜除けの必要はなくなります。


定植の方法を大まかに言うと

① 準備:畝立て・マルチをしてフラワーネットを張り、
フラワーネットがマルチについた状態にします。
圃場の準備が出来るとこんな感じです

 この写真は、この方式に変更した初年度の物で、
定植の時点では支柱を半分だけ立て 定植が終わってから残りを立てていました。
実際には定植するときに支柱は殆ど邪魔にならないので、
2年目からは全ての支柱を立ててから定植しています。

② フラワーネットをガイドにしてプラグ苗を挿しこむ穴を開けます。
マルチングした畝に穴を開ける農具はこんな感じです
もちろん手作り。
左がピンチ無し用、右が定植ピンチ用です

③ プラグ苗を②で開けた穴に挿しこんでいきます。
定植後の様子です
左がピンチ無し、右はこの後ピンチをして2~3本立てにします。

基本的にはこれだけです。

プラグ苗を定植する要領としては仮植と同様ですので、
仮植の動画を参考にしてください。


 ただ違うのは、仮植では橋の上に乗り、目の前の台から苗を取っていたのですが、
橋は使わず畝の横にかがみ、苗を利き手側の横に置き
プラグトレーから抜き取っては、畝に開けた穴に挿しこんでいきます。

 定植時にマルチの中が乾いている場合は開けた穴がマルチの中で崩れてしまうため、
穴を開けてから一旦灌水してマルチの穴の中に水を入れて土を湿らせ、
利き手と反対の手で給水キャップを使い穴を開けながら、利き手で苗を植えていきます。

定植後の管理としては、

・マルチの中の土が適度に湿っており、プラグ苗も培土が付いた状態で定植できれば
そのまま数日で活着します。
 後は雨が降れば、しばらくは灌水する必要はありません。

・マルチの中があまり乾いている時や、プラグ苗の培土が付いて来ない時は、
定植後に 苗がなるべく倒れないように灌水しましょう。

2015年3月11日水曜日

菊栽培の経営モデル 別バージョン 2

こんにちは
前回の続きです

 圃場,出荷パターンについては
2月15日にアップした内容をベースにしています。

 育苗パターンが変わっているので、育苗の日程も計算し直す必要がでてきます。

 2月15日に紹介した計算シートで育苗日程と数量を計算します。

 左上 「挿し芽①」の「母株採取割合」を「0」とすれば
増殖用 仮挿し芽を1回としたパターンで計算することができます。


 もっともこの場合は
仮挿し芽&仮植の数量は定植苗本数の1/4となりますので、
仮挿し芽の数量は簡単に求められます。
(仮植苗から2本の枝から穂を採り、
母株の摘んだところから枝が出て2本の穂が取れると計算した場合)

 日程は右下の「可能な枚数を入力」欄に
1日に作業できる量を入力すれば計算でき、
予定が立てられます。

挿し芽の1日6枚は1日8時間+αくらいの作業でこなせると思います。
定植の1日12枚はかなり余裕を持った数字です。

(作業時間目安はブログアーカイブから
「挿し芽」と「仮植」のブログ内の動画等を参考に
時間を読み取ってもらえれば良いかと思います。)

 ピンチ無しで定植する苗は挿し芽後に
プラグトレーで50日くらい置いても定植すれば元気になるので
お盆前の品種で数量が多い物は早めから挿し芽をして
終了する日程を重視した方が良いと思います。

 定植ピンチする苗は30日くらいを目安に
下の葉が元気なうちに定植したほうが良いです。

2015年3月10日火曜日

菊栽培の経営モデル 別バージョン 1

こんにちは

 1月29日にアップした経営モデルは、
諏訪地域で一般的に行われている苗を増殖するパターンですが、
私の場合は これらとは若干違うパターンで増殖しているので、
こちらも紹介したいと思います。

 前回紹介したパターンは
秋に伏せた母株から少しずつ 挿し芽・仮植・ピンチ→挿し芽
を繰り返し増殖するものです。

 このパターンのメリットは
・母株として伏せる株の量が少なくて済む。
・増殖時の1度にこなす量が少なくて済む
といったところでしょうか。

 これに対し私が行ってきたパターンは
秋に伏せた母株から挿し芽を始めるのは
年が明けて 1月の中旬から下旬
挿し芽・仮植・ピンチは1回、
次に挿し芽をするのは定植用です。

 このパターンのメリットは
・作業の期間を集約できる
・仮植用の挿し芽の量が少なくて済む
といったところです。

 2パターンの数量を比較すると
            一般的なパターン : 今回紹介するパターン
母株の伏せる量       1       :   1.6
仮挿し芽・仮植の量    1.5     :    1

といったところなので、
どちらの作業負荷に重きを置くかといったところです。
しかし、仮植面積が1:1.5となると
ちょっと考えてみたい数字だと思います。

 2月15日のブログで紹介したパターンでの挿し芽・仮植が約25,900本
今回のパターンが17,300本


仮植時に1通り19本、□6cmピッチで植えたとして、
25900÷19×0.06m=81.8m
17300÷19×0.06m=54.6m

 30mのビニールハウスに仮植するとして、3通りか 2通りか の違いとなります。

 ちなみに今回紹介するパターンでの年間作業日程は以下のようになります。
このパターンはプロジェクト発表コンクールで受賞したものと近い物です。


 こちらの方が作業のパターンがシンプルであり、苗の管理も簡素化できると考えます。

 1月29日にアップした作業日程と比較してみると違いが判るのではないでしょうか。

2015年3月9日月曜日

作業の動画 アップしました

こんにちは

作業の様子を撮影した動画をYouTubeにアップしました。

アップした作業は以下の4つです。
 挿し穂の調整
 挿し芽箱への土入れ
 挿し芽
 仮植


 挿し穂の調整
挿し芽をするために摘んできた菊の穂から
不要な葉を取り去り、適度な長さに調整します。
長さ調整には刃物で茎を切る方が多いようですが、私は指先で折り取っています。


約1時間ほどの作業で、288本挿しのプラグトレー1枚分+αくらいの調整ができます。


 挿し芽箱への土入れ
挿し芽をするプラグトレーに培土を入れる作業です。
培土はメトロミックス350を使っています。

ただ入れて均しただけでは中心と周辺の入り方に違いが出るので、
なるべく前面が均一な入り方になるよう
1回均した後にプラグトレーを持ち上げてトン・トンと詰め
もう一度 培土を入れて均すようにしています。


あまりに培土の塊が大きく感じるようでしたら、
塊を砕きなり 粗目の「ふるい」で篩うなりすると良いでしょう。
(ふるいに残った物もコマのそこに入れれば無駄無く使えます)

この動画で約1分ですので、
土をふるったとしても1枚2分目安くらいでは培土を入れられます。

 挿し芽
②で培土を入れたプラグトレーに①で調整した穂を挿していきます。


この動画で約7分くらいですので、
余裕を見ても1時間で6枚ほど挿すことができる計算になります。

この後の管理は2014年11月6日の「挿し芽とその後の管理」を参照してください。

 仮植
③出挿し芽をし 根出しをした苗を仮植する作業です。


ここで使っている穴あけ器は 19本×4通=76本 の穴が1度に空けられるので、
4回で1枚分の仮植ができます。
上記動画では2回分で約6分ですので、
1枚(288本)仮植する時間は約12分ほどです。
次の苗を持ちに行く時間を考慮しても15分目安で仮植できます。



2015年3月5日木曜日

農具の作製 仮植

こんにちは

私が作っている農具のについて少し書こうかと思います。

まずは仮植で必要となる道具です。

仮植の方法については
2014年11月29日のブログにアップしてありますので参照してください。

・仮植用穴あけ器

図面には持ち手の部分が盛り込んでありませんので、
適宜 使い易い形状の物を取り付けてください。

穴あけのトンガリは100円ショップに2本1組で売っていた物を使っています。
寸法の違う物を使う場合は現物合わせで調整してください。

枠の材料については、ホームセンターで杉の板が安く売られていた物を使っています。
参考 (Jマート 諏訪店)
約13mm×約43mm×約180cm 10枚1束 850円くらい

・仮植用の苗置台
材料は上記の杉材と足の部分に1×4材を使うと良いかと思います。
組立はコーススレッド等を使い行います。

・枕木

 なぜ枕木が必要かというと、
通路は人が歩くことにより踏まれて低くなっているため、
仮植のベッドは相対的に数センチメートル高くなっており、
仮植ベッドを踏まないために橋をかけて上に乗るのですが、
仮植ベッドと橋の間に隙間を作るため、
通路に枕木を置いて その上に橋を渡すためです。

・仮植用橋(アルミブリッジの代わりを作る場合)

 アルミブリッジがある場合は必要ないのですが、
ない場合は上図のような橋を作ります。

材料は1×4,2×4 長さ1.8mの材木を2本買ってきて
1×4材を40cmに切って
コーススレッドで組み立てるだけです。

強度が足りないようでしたら、適宜 補強してください。

仮植や定植の時はプラグトレーの下に
水稲の育苗箱を敷くと扱いやすくなります。